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たぬきの森をめぐる最新の状況レポート

 

 屋敷森をめぐる近況レポートです。なお、先週の95()に東京地裁で開かれました、第2回口頭弁論の様子に関しましては、また改めてこちらでご報告します。

 

工事の状況

 周辺住民のみなさんと「工事協定」締結の話し合いさえ進まない中、業者はけたたましい騒音をまき散らしながら工事を強行しています。近隣の方々への影響は深刻で、「家のテレビの音がまったく聞こえない」、「昼間は騒音がひどく、仕事が手につかない」(作家の方)、「休日である土曜日に、激しい騒音がするのでゆっくり寝ていられない」、「振動で雨樋が壊れた」など、さまざまな苦情が噴出しています。

 

 近隣住民との「工事協定」が進まない理由のひとつに、業者の対応があまりに遅いことが挙げられます。(説明会開催の大幅な遅延など) 当初、不遜にも「工事協定など必要ない」Click!と言っていた業者も、住民側から社長への抗議文Click!で、工事開始ののち数ヶ月を経過して、ようやく協定案を提出してきました。本来なら、協定書の説明が完了し住民が納得してからの着工になりますが、現在は「工事協定」に関してはまったく手つかずのまま、工事だけが進んでしまっている状況です。近隣には、工事日程がリアルタイムに通知されず、騒音や粉塵の影響といった課題などを含め、いつ、どこで、どのような工事がなされるのかもまったく知らされていません。そのため、夜勤の方が午前中に起こされてしまったり、来客があっても会話すらできないといった、さまざまな騒音・振動被害が続出しています。

 

 もうひとつ、「工事協定」が遅延している理由には、新宿区の建築確認や特例安全認定に対する裁判、あるいは再審査請求をしている住民の方々の間に、「工事協定」締結への慎重論あるようです。工事に関する細かな協定が業者との間で交わされれば、必然的に工事を認めたことになる・・・という見方です。しかし、工事による周囲へのさまざまな被害は、1年ぶりの説明会でそれまでの経緯をまったく説明せず、いきなり工事開始を宣言したり、懲りずに住民へ罵声を浴びせつづける業者のモラルのなさ、その非常識さが根底にあるように思われます。近隣住民の中には、ご病気の方やご高齢の方もおられ、これからの健康被害が非常に懸念されています。

 

たぬきの森周辺

 周囲の森からは蝉しぐれが聞こえ、猛暑だった今年の夏も、涼やかな風を運んできてくれています。旧屋敷森の周辺では、残念ながらさらに10本前後の樹木が伐採されてしまいました。樹木の伐採は、なぜか敷地外にまで及んでいます。とある住民の方が、伐採を依頼したとの情報もありますが、全国的にも注目された“たぬきの森”の木々がいともたやすく伐られてしまうのが、たいへん残念でなりません。どのような理由があるにせよ、ここまで徹底して伐採することはやはり異様であり、反社会的とさえ思える異常事態としてしか映りません。樹木の痛々しい伐り株は屍のようにも見え、人間の愚かさを象徴してます。ただし、たぬきはまったく変わらずに出没し、頻繁にその活動が目撃されていることが唯一の救いです。

 

 

 

公開質問状について

 今年6月に近隣住民から提出された「公開質問状/その5Click!に対し、718日付けで新宿区より、係争中つき回答できないとの返事があったそうです。裁判の進行との関わりはありますが、それにも増して、区民の安全に直接関連した課題でもありますので、地域の責任ある行政機関として明確な回答を示すべきだと思われます。

 

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