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建設会社社長の回答書と6/27の住民説明会

 

 たぬきの森をめぐり、このところさまざまな動きがあり、「下落合みどりトラスト基金」事務局にも多彩な情報がとどいていました。そのため整理に手間どり、みなさまへご紹介するのが遅くなってしまいました。本日より順次、たぬきの森に関する最新動向をご紹介していきます。

 

 まず最初は、建設会社社長への抗議文と質問書に対する回答書が、周辺住民のみなさんのもとへとどきましたのでご紹介し、つづいて627日に行われました業者による住民説明会についてご報告します。また、新宿区の建築審査会による審査結果も出ており、これに対する新たな質問状、および周辺住民のみなさんによる国交省への再審査請求などの模様につきましては、引きつづき後日改めてこちらへ掲載してまいります。

 

 去る529日に、新日本建設の代表取締役社長あてに送付しました抗議文と質問書Click!に対し、同社社長より回答書が送られてきました。当該の抗議ならびに質問の内容は、以下のとおりです。

 @1年ぶりの説明会にもかかわらず、最終の計画図面の提示や、1年間の変化を踏まえた

   説明がまったく行われず、いきなり工事行程のみの説明しか行わなかった点について。

 A担当者が住民にたびたび罵声を浴びせ、協定書を作成する義務などないと言い放った点。

 B交代した新担当者が今までの経緯はおろか、既存の説明会議事録にすら目を通しておら

   ず、説明会以前の問題として一部上場企業たる社会的モラルが欠如している点について。

 

 これに対する代表取締役社長からの回答書の内容は、次のとおりです。まず@の最新図面や詳細説明に関しては、今後開催される説明会で明らかにするとしています。Aの協定書に関しては、627日の説明会で業者側から提案がありました。また、Bに関しては見なかったことにでもしたものか、まったく回答がありませんでした。回答書には社長印がなく、ほんとうに社長が用意した回答か否かは確認できませんが、住民側の疑問に関する回答がいちおうは記載され、抗議事項に関しては実質的には改められつつあるという感触です。

 

 しかし、回答書は会社の都合のみを繰り返し主張するだけで、住民のみなさんがもっとも不快を感じ、怒りをおぼえている担当者の愚劣な態度や子供じみた言質、強引な進行などに関する謝罪はまったくなく、既存の町へ新たな建物をたてて調和させようとする多くの建設会社の姿勢とはまったく異なり、周辺住民の感情へ配慮する姿勢はみじんも感じられませんでした。以下、社長の回答書を入手しましたので掲載します。

 

 ただし、近隣住民みなさんの最大の疑問点は、建設業者に対するものではなく、新宿区建築課が秘密裏に進めてしまった認定と、その後の違法を「適法」とすりかえる、あたかも“砂上の楼閣”のような詭弁の数々です。この課題につきましては、改めて詳細にご紹介いたします。

 また、627日に開催された説明会では、今後の動向いかんによっては解体のリスクがある状況にもかかわらず、崖や擁壁の安全性、建築確認をベースとした計画内容の説明、および工事協定書のひな形などの提示がありました。これらの説明内容に関しては、周辺住民のみなさんがそれぞれ持ち帰り、後日改めて協議することになりました。計画内容は、やはり当初の予定どおり、1,000m2未満の建物しか建設できないはずの土地に、約3倍の2,820m2の重層長屋を敷地ぎりぎりいっぱいに建てるというものです。なぜ、そもそも基本的な法律が守られないのか、なぜ周辺の環境や自然に配慮した計画にならないのか、人間の愚かさを改めて感じる内容です。

 

 これ以上の樹木伐採はやめてほしいとの、住民側の声に配慮したものか、南側の桜の樹木はなんとか残されることになったようです。行政側が下した各種認定に関して、住民側は裁判や再審査請求を行っている最中で、決して工事自体を認めているわけではありません。しかし、一方的に工事が開始される以上、騒音対策や安全性、交通、周辺環境などに配慮する内容の工事協定書を結ぶ可能性はありえます。それがどのような内容になるのか、今後は協定書の中身についてもお伝えしていきます。

 

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