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おとめ山公園「区民ふれあいの森」計画の概要

 

  以前から「下落合みどりトラスト基金」サイトでもたびたび紹介Click!しています、おとめ山公園の拡張計画について、「区民ふれあいの森」構想とともに計画の骨子・概要がかたりつつあるようですので、改めてその内容をご紹介します。

「区民ふれあいの森」全体鳥瞰図

  まず、「区民ふれあいの森」のそれぞれの区分(各ゾーンの役割)から見ていきますと、主に4つのゾーンから構成されています。みどりの増加や自然再生というコンセプトをベースに、災害時の避難場所としての役割、年齢層を問わず新宿区民が森を訪れ自由にコミュニケーションできる空間の創造、御留山の歴史的な背景を記念する施設など、多彩なテーマが反映されています。

Aゾーン

子供から高齢者が自由に活動でき、かつ地域の防災拠点となる「自由原っぱ」の確保。レクリエーション空間の中心で、避難広場として機能し防災施設を設置(災害用トイレ、防災倉庫、貯水槽など)

Bゾーン

落合崖線(目白崖線)と南北に連なる谷戸地形の再生。立地特性に応じた雑木林づくり。雑木林を利用した遊具等レクリエーション機能に加え、避難広場と防災施設の設置(防災倉庫)

中央ゾーン

東西空間をつなぐ出会いふれあい空間の提供。「崖線の鼻」地形の活用し、ふれあい疎林広場とリクリエーション施設の設置。

Cゾーン

南北に連なる谷戸地形の再生。弁天池から導水による水辺空間の拡大、および立地特性に応じた雑木林づくり。避難広場として機能し、防災施設の設置(災害用トイレ、貯水槽)

  また、「修景」(環境アセスメント用語で全体的な景色・風情のこと)の図面を参照しますと、動植物の育成にも配慮した武蔵野雑木林の再生を中心に、それぞれ緊急避難所としても機能する広場(草原)の設置、道路沿いにはサクラをはじめとする樹木のフリンジ(並木のこと)の植栽、谷戸の植生や風情を活かした景観作りと湧水源の地下水脈確保、相馬子爵邸が建っていた史的な風情への配慮など、さまざまなテーマが複合的に盛り込まれています。

「区民ふれあいの森」の修景のあり方図

  緊急災害時の避難場所として使われるAゾーンは、周囲を疎林に囲まれた「自由原っぱ」としての役割(@)、また1913(大正2)から1939(昭和14)までの相馬邸時代における庭園(芝庭)の風情を取り入れた芝斜面の形成(A)など、大地震などの緊急時に周辺の人々が避難できる災害対策に重点を置いた設計となっています。これらの空き地は、従来、近くに新宿区による災害避難場所がまったく存在しなかった落合地域の住民にとっては、非常に心強いスペースとなります。また、Bゾーンでは弁天池や谷戸に湧く泉の湧水量をアップさせるため、雨水の浸透率を高める設計がなされています。(B) もちろん、それらの空き地も災害時の避難場所として活用されることを想定しています。

災害時の避難場所としてのスペース確保(ABゾーン)

  なお、35日付けの「広報しんじゅく」にも掲載されましたが、「区民ふれあいの森シンポジウム」が下記日時場所で開催される予定です。

  ●日時319日土曜日10:00〜12:00

  ●場所:新宿清掃事務所(会議室) 新宿区下落合2丁目11

  シンポジウムでは、「トラスト基金」運動の初期から協力してくださっている、東京大学大学院環境デザイン研究室の石川幹子教授Click!が、検討会の座長として基調講演をし、中山新宿区長を交えたパネルディスカッションが行われます。お時間のある方は、ぜひご参加ください。

 

 

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