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「おとめ山公園拡張(区民ふれあいの森)基本計画」の概要

 

  以前もお知らせClick!しましたように、目白崖線の下落合に残るグリーンベルトの一画、「おとめ山公園拡張(区民ふれあいの森)計画」の構想に関連した、具体的な資料が「下落合みどりトラスト基金」宛てにとどきましたので、改めてご報告します。

  今回の報告書では、現在のおとめ山公園の谷戸に残る湧水に関し、その泉の水源基盤である地下水脈の現状と今後についての検討がなされ、公園内の湧水資源の確保のために、公園周辺の住宅街における雨水排水抑制エリアの提案がされています。地面をコンクリートやアスファルトで固めてしまうことにより、現在、都内を流れる神田川水系は流出率90%以上と言われています。雨水が地面に浸透することにより、少しでも流出率を下げて地下水脈の水量を増やすことは、おとめ山公園に残る泉の湧水量増加には欠かせない施策といえます。

流出率():雨水が土の地面に浸み込まず、コンクリートやアスファルトの地表を流れて、そのまま下水溝に流れ込んでしまう割合いの数値です。数値が高ければ高いほど、地下水脈の水量は減少し、地表に生えている樹木は充分な水分を得られずに枯死する要因となっています。

おとめ山公園(現状)

おとめ山公園1 おとめ山公園2

財務省官舎跡地(現状)

財務省官舎跡1 財務省官舎跡2

御留山ゾーニング図

御留山ゾーニング図

  おとめ山公園の拡張計画では、地下水脈の水量を充分に確保するためゾーンF(湧水ビオトープ)を再整備するとともに、財務省官舎跡の斜面の一部をゾーンBあるいはゾーンEとして、雨水の浸透・保水を目的とする新たな地下水脈の育生施策が盛り込まれています。また、財務省官舎跡地ならびに一部私有地の買い取り敷地であるゾーンACは、大人や子供が集い楽しめる広場(原っぱ)として活用される計画です。

  「おとめ山公園拡張(区民ふれあいの森)計画」のコアコンセプトは、それぞれ武蔵野の自然再生(ゾーンBEF)、歴史的遺産や文化の尊重(ゾーンABE)、レクリエーション目的と防災への備え(ゾーンACD)、環境教育と遊びのプログラム作り(ゾーンEF)などとなっています。

区民ふれあいの森基本計画()

区民ふれあいの森基本計画

  「区民ふれあいの森基本計画」のイラスト図版へ記載されているように、おとめ山公園の現状(青線)は傾斜林と湧水源の保全が中心ですが、今回の計画による拡張部分(赤線)によって、より多くの区民が訪れ武蔵野の自然に親しめるよう、そして万が一の災害時には緊急の避難スペースとして活用できるよう、さまざまな工夫が施されています。

旧・相馬孟胤子爵邸庭園:1913(大正2)現在

  (『相馬家邸宅写真帖』相馬小高神社宮司・相馬胤道様蔵/提供:相馬彰様)

相馬邸御留山

相馬邸御留山1 相馬邸中庭

相馬邸芝庭2 相馬邸御留山4

 

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