トップページ

国交省への請求と東京地裁への提訴について

 

 周辺住民のみなさんが新宿区を相手どり、改めて提訴した裁判の第2回口頭弁論が、95()に東京地裁で開かれました。これに関連して、ここ数ヶ月の“たぬきの森”をめぐる一連の動きを、まとめてお知らせします。

 

 新宿都心部でありながら、たぬきの棲息をはじめ、さまざまな武蔵野の動植物が息づく“たぬきの森”に建築計画が持ち上がったのは2004(平成16)11月のことです。下落合地域はおしなべて道が狭隘で崖地も多く、新宿消防署が「危険地域」に、東京都が「土砂災害危険地」に指定している区画も数多く存在しています。さらに、「重層長屋」(実質マンション)の建設計画地は、崖と明治時代の木造建築に囲まれ、出口も30mもつづく4m路地しかない特殊な形状(旗竿形)でした。この敷地へ、約100名収容の「重層長屋」を敷地いっぱいに建てる計画(規定の3倍規模)に対し、新宿区が特例で「安全認定」をくだし、「建築確認」をしてしまいました。

 近隣住民のみなさんは、新宿区の「特例安全認定」と「建築確認」に関して、新宿区建築審査会が非常に稚拙かつお粗末な論理で「問題なし」という裁定をくだしたことに対し、7月12日付けで中央の監督機関である国土交通省へ再審査請求Click!を提起しました。また同時に、隣接するマンション管理組合が提訴して原告不適格となった、「特例安全認定」とそれにともなう「建築確認」に関しても、延焼・類焼(火災などが及ぶ危険性)が生じる近隣住民のみなさんが、東京地裁に改めて提訴 Click!し直しています。

 

 国交省および東京地裁ともに現在も審議中ですが、もし新宿区の誤りがいずれかで認定されることにでもなれば、現在の建設計画そのものが否定されるわけですから、業者は建設工事の中止はおろか、それまで建設してしまった住戸(もしあれば)を取り壊さねばならなくなります。新宿区が“たぬきの森”買い取り用に計上した、54,000万円の予算はいまだ継続しており、「下落合みどりトラスト基金」の寄付額と合わせ公園化の可能性は残されていますので、「トラスト基金」活動も諦めることなく継続しています。国交省と東京地裁ともに、審査結果や判決が出ましたら、こちらでお知らせいたします。

 

Copyright © 2005-2007 Shimoochiai Midori Trust. All rights reserved.