トップページ

要望書に対し中山新宿区長が「トラスト基金」へ回答書

 

「下落合みどりトラスト基金」が、1128日に新宿区長あてに提出した「(仮称)『下落合4丁目集合住宅』建築に関する要望書」Click!に対して、1228日に中山弘子新宿区長から「トラスト基金」あてに返事がとどきました。

 

この要望書の内容は、周辺住民のみなさんが東京地裁に提訴している裁判の進行中に、もし「建築確認済証」が発行され、業者が着工してしまった場合、新宿区は住民が係争中の裁判をいっさい無視して、工事をそのまま黙認するのかどうかを問うものでした。その際、新宿区は東京都安全条例第43項での「認定処分(安全特例認定)」を取り消し、施工の中止を命じるのかどうかを明らかにするよう求めたものです。

 

以下に、回答書の全文を掲載いたします。

 

17新都建建審第107

平成171228

下落合みどりトラスト基金

代 表  栗林 義信 様

副代表  石渡 正行 様

     北村 幸夫 様

事務局長 武田 英紀 様

会 計  森山 崇 様

新宿区長

中山 弘子 ()

 

(仮称)「下落合4丁目集合住宅」建築に関する要望書について

 

 日頃より新宿区政にご理解とご協力を賜りまして心よりお礼を申し上げます。

 (仮称)「下落合4丁目集合住宅」建築に関する要望書については、仮に東京地方裁判所が新宿区の認定処分を無効とする判決を下した場合の、認定処分の取り消し及び施工中止命令に関する新宿区の対応を明確にしてほしいという趣旨のものであると思われます。

 要望書の中で『「その時に適切に考慮する」のではなく、あらかじめ解明しておいていただきた

い』旨の表記がございますが、新宿区の回答といたしましては、今までの区の考え方のとおりであり、裁決の内容とその時の工事の進捗状況により適切に対応していきたいと考えています。

 区では、今後も安全で快適なまちづくりに向けて取り組んでまいります。引き続き、区政にご理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

問合わせ先

新宿区都市計画部建築課建築審査係

電話(直)5273-3742

 

 

回答書の仕様体裁は、10月14日付ものClick!とまったく同様です。内容は抽象的な記述に終始しており、新宿区としてのなんら具体的な施策や方針を打ち出していません。

 

「適切に対応していきたい」旨の記載がありますが、どう「適切に対応」してくれるのかを問う具体的な要望書に対して、「適切に対応していきたい」という回答では、なんの意味も持ちえません。お役所の、オウム返し文書の最たるものでしょうか? 「白ヤギさん黒ヤギさん」の歌にある、虚しい手紙のやり取りを想起してしまいました。

 

しかも、「工事の進捗状況により適切に」ということは、新宿区は「工事の進捗」を見守るだけで、業者に対し前向きで積極的な働きかけをせず、もはや傍観者になるつもりなのか?・・・という疑問さえ感じるようなニュアンスです。きわめて紋切り型かつ官僚主義的な表現で、新宿区民の具体的な「要望」とは大きく乖離しており、今後の新宿区政に重大な危惧さえおぼえます。

 

Copyright © 2005-2006 Shimoochiai Midori Trust. All rights reserved.