下落合みどりトラスト基金

「小石川3丁目重層長屋」の建築確認取り消し。

文京区小石川3丁目の、澤蔵司(たくぞうすい)稲荷裏に建設が予定されていた重層長屋について、その違法性の高さから建設反対の活動をされている方より、6月から7月にかけて「下落合みどりトラスト基金」あてにたいへん興味深い文書をお送りいただきました。

今年の5月、文京区の建築審査会が住民から出されていた審査請求に対し、建築確認を取り消すという裁決を下したのです。その建築審査会の裁決文書と、７月に文京区から出された工事停止命令の公告をお送りくださいました。小石川3丁目の案件は、たぬきの森の場合と同様に旗竿地へ無理やり「重層長屋」という名のマンションを建設しようとしていたもので、裁判までいかず区の建築審査会のレベルで建築に「ノー」が言い渡された珍しいケースです。

たぬきの森の場合は、建築確認をしたのが新宿区(行政)であるのに対し、文京区のケースは民間業者であるという違いはありますが、行政側の建築審査会でも違法性の有無を真面目にきちんと「審査」をするところもあるという、文京区は見本を示してくれたといえそうです。

素人が見ても明らかな違法建築にも関わらず、真摯かつ真面目な審査を行わなかった新宿区の建築審査会とは、大きな違いが際立ってしまう裁決となりました。文京区の建築審査会には、いまだ健全なコンプライアンス感覚が活きていると感じます。なお、「小石川3丁目重層長屋」建築問題について詳しいことをお知りになりたい方は、以下のサイトをご参照ください。

　◆澤蔵司(たくぞうすい)稲荷裏問題(小石川3丁目の違法重層長屋)

http://www.s-araki.com/TAKUZOUSU.htm

★写真：上は、小石川3丁目の澤蔵司(たくぞうすい)稲荷裏に建設中の違法「重層長屋」。下は、文京区建築審査会による裁決の表紙と主文/理由の1ページ目(上段)と、文京区より建築主と施工者に出されたによる工事中止命令の公告(下段)。