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春爛漫の“たぬきの森”と最新動向

 今年もまた、たぬきの森に桜の季節がやってきました。2010(平成22)は開花以降の天候不順もあり、開花のタイミングがバラバラで花色の鮮やかさが例年よりやや劣るようです。それでも、伐採をまぬがれた桜たちは精一杯、違法な建設工事から解放された春を謳歌しています。また、周辺の樹木も、違法建築に反発するがごとく「重層長屋」を覆いつくす勢いです。

 写真でもご覧になれるように、違法建築の「重層長屋」はいまだ解体への道筋が見えず、手つかずの状態がつづいています。新宿区はようやく、都市計画部長と建築調整課長が48日に視察を終え、近隣住民のヒアリングを実施したという情報が入ってきました。周辺にお住まいのみなさんの、生命や財産を危機にさらしており違法だという審判が下った最高裁判決より、すでに3ヶ月半、同様の高裁判決より1年以上もの長い時間が経過しています。

 本来であれば、違法建築周辺の安全確認をするよりも先に、危険きわまりない違法建築そのものの解体を積極的に推進するのが本筋のはずですが、新宿区はここまできても終始、実にのんびりとした対応をつづけています。中山区長が、新宿区は法的に賠償責任はないと発言Click!していますが、その後の建設業者側の動向も注目されます。

 近日、たぬきの森の周辺住民と新宿区との間で、話し合いが行われます。最高裁判決のあと、違法建築の解体、新宿区の賠償責任、そしてグリーンベルトを確保する緑地公園化へ向けた展望など、さまざまな課題やテーマがいっせいに浮上してきています。「下落合みどりトラスト基金」では、個々の課題について何か動きがありましたら、随時こちらでお知らせしてまいります。

 

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