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オオクスノキを丸裸にして移植を強行

 

  周辺住民のみなさんから、業者に対し再三にわたって出されていた1mセットバックも無視されるかたちで、オオクスノキが無残に丸裸にされ移植が強行されてしまいました。新宿区からの指導で、ようやく業者は剪定を「止めた」とのことですが、武蔵野原生の貴重な大樹は、以下の写真のように無惨な姿となってしまいました。

 

  新宿区のみどりの審議委員が作成した「樹木医による診断書」の中で、オオクスノキの移植は3月末までが限界という提言を丸ごと無視して、新宿区は5月下旬の業者による移植要請を認め

てしまいました。また、オオクスノキはもちろん、屋敷森の北側にあったオオケヤキも、予想外の手ひどい剪定を受け、移植は約2ヶ月も遅い5月下旬にずれ込んでしまったことになります。

  このひどい剪定のしかたは、新宿区の「みどりの条例」に規定される緑化率を明らかに逸脱するもので、本来の主旨である「既存樹木を守る」に違反している行為として、周辺住民のみなさんが抗議しました。新宿区の道とみどりの課は、オオクスノキの移植を認めなければ業者はクスノキを伐採する可能性があり、「やむをえず移植を容認した」と回答していますが、すでに新宿区の内部でも同課の対応が問題視され、同課長より住民側へ謝罪の表明がありました。

 

  これだけ広範囲からの署名や寄付が集まり、全国的にも下落合の屋敷森が認知・注目されている中で、新宿区の後手後手とまわる拙劣な対応により、たいへん残念な事態となっています。「下落合みどりトラスト基金」では、今後とも行政側の対応や施策について、そのつど厳しいチェックをつづけていくことが必要と考えています。

 

 

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