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伐採が進む中で全国へと拡がる支援の輪

 

屋敷森の大桜は、もうそろそろ満開を迎えようとしています。しかし、一方で容赦のない伐採がつづいています。風の強い午後、いまだ伐採されずに残る桜の向こうには、美しい富士山がくっきりと鮮やかな姿を見せていました。

330()の日本テレビ系報道番組「ザ・ワイド」の放送中止ですが、各新聞のテレビ欄にもプログラムが掲載されていましたので、「下落合みどりトラスト基金」事務局としましても当日放送があるものと考えていました。日本テレビからは、放送の予告を受けてもいましたので、サイトに放送予定を掲載いたしました。しかし、当日になって急遽中止になったとの報告を日本テレビより受けました。

 

同番組は生放送ですので、プログラムの変更は頻繁に起きるケースのようですが、せっかく当サイトをご覧になって注目していただいた方々には、たいへんご迷惑をおかけいたしました。お詫び申し上げます。日本テレビの取材クルーには、たぬきの子供たちの成長記録映像(VTR)もお貸ししていますので、実際に放送されるかどうかは不明ですが、おそらく都心の新宿という稀有な環境で育った、都会たぬきの貴重な姿がご覧いただけるかもしれません。

 

「下落合みどりトラスト基金」では、取材にみえるマスコミの方々には、さまざまな写真や映像などの資料を数多くお渡ししているのですが、放送時間の関係からか、なかなか画面で紹介されません。「ザ・ワイド」の次の放送機会に、期待したいと思います。

 

最近、国際規格である「ISO1400認証」を取得する企業が急増しています。オフィスや工場における、業務上の環境への配慮ばかりでなく、当然のことですが社会的な貢献も含めた環境保全への積極的なアプローチが求められています。その中には、毎年予算を計上して樹木を植えたり、緑地の保全管理などを推進する企業も数多く見られます。もはや、利益第一主義で自然や環境を破壊していく企業は、いくら儲けて少数の株主が喜んだとしても、社会的にはまったく評価をされない時代を迎えています。

 

そういう視点から見ますと、いっさい地元の声に耳を傾けず、屋敷森の伐採を無理やり強行する新日本建設株式会社は、時代に取り残された前世紀の企業とみることもできるのではないでしょうか。世の中が大きくさま変わりし、企業姿勢や倫理、価値観が21世紀的に進化をつづけている中、いまだ有無を言わせず森林を片端から破壊していく、まさに前世紀のバブル期に数多く見られた開発の姿を髣髴とさせる企業活動をつづけているように見えます。

330()の屋敷森から見える富士山(上写真も同じ)

今後、新宿区から建築確認が下り、建設を強行し、その果てに東京地裁で住民のみなさんが勝訴をしてしまったら、伐採してしまった森林という事実だけが残ってしまいます。つまり、建物を建築できないわけですから、新日本建設は建設業者ではなく「森林を伐採した企業」として、末長く新宿区民、いやサイトを訪れてくださった全国ののべ14万人の方々の記憶に残ることでしょう。

 

「下落合みどりトラスト基金」には、屋敷森の伐採が始まってからも、いまだに多額の寄付が寄せられつづけ、さらに広範なマスコミ報道で応援や署名メールも急増しています。当サイトへのアクセスにいたっては、過去最高の膨大なカウントを記録しています。「トラスト基金」では、屋敷森の公園化をまだあきらめていません。樹木は伐られつつありますが、なんとしてもこれ以上の工事進捗を食い止めて、みどりゆたかな“たぬきの森”を再生したいと考えています。

 

 

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