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周辺家屋の震動とたぬきの様子

 

  屋敷森の伐採が進む中、この週末には桜の大木が満開を迎えようとしています。下落合の屋敷森周囲は、アスファルトやコンクリートの地面が少なく気温が低いため、東京地方のソメイヨシノ満開が宣言された翌日の329()でも、森の桜は78分咲きとなっています。

 

  かつて、茶室があったあたりには、無惨に伐採された屋敷森の樹木が積み上げられ、旧・前田子爵邸の移築と思われる屋敷のあった跡地には、大きな穴が掘られています。連日、これだけ屋敷森伐採に批判的な数多くの報道がなされる中、新日本建設株式会社は裁判結果を待たない無謀な伐採をやめようとしません。

  また、伐採がつづく周囲の家々では、チェーンソーの音はもちろん、ユンボによる樹木を根こそぎにする作業のため、家屋の震動が激しく、さまざまな被害も報告されています。隣接する家々には、明治期から大正期に建てられた、貴重な近代建築のお宅も存在し、大きな震動がそれら貴重な文化財的な建物へ与える被害もたいへん懸念されています。

 

  また、たぬきの家族は、以前には見られなかった落ち着きのない行動を見せており、エサを食べるのもそこそこに、屋敷森周辺からそそくさと逃げるように去っていくとのことです。棲家を追い出されたたぬきたちは、屋敷森とは別の新たなテリトリーを下落合の住宅街で獲得しなければならず、まさに行き場を失った状況となっています。

  新日本建設が新宿区へ提出した建築確認は、いまだ下りていません。新日本建設が建設しているマンションシリーズには、耐震強度問題で名前のあがったイーホームズや日本ERIの建築確認で建てられ、建築確認の申請先が注目されましたが、今回は周辺住民のみなさんと係争中である新宿区へ出されています。

 

  「下落合みどりトラスト基金」や周辺住民のみなさんは、いままで何度も屋敷森の購入価格を明らかにするよう新日本建設へ要求をしてきましたが、「公表することはできない」「命にかえても77,000万円よりも高い」などと、抽象的あるいは情緒的な発言を繰り返すばかりで、開示を拒否してきました。屋敷森の問題は、インターネットや各種マスコミを通じて大きな注目を集め、3月に入ってからは、いまや広く全国的な高い注目度となっています。

 

  これ以上、企業イメージのダウンを招かないためにも、屋敷森の購入価格を透明化し、新宿区へ譲渡できないほんとうの理由、この問題に注目している多数のみなさんが納得できる理由を、マスコミへ正式にコメントするよう、新日本建設にはここに改めて強く勧告します。

 

 

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