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新宿区議会で屋敷森に関する質疑応答

 

 926()に新宿区議会本会議が開かれ、「下落合みどりトラスト基金」が保存を求めている屋敷森について、地元議員2名による代表質問が行われました。その中で、「トラスト基金」運動に関する重要な質疑応答がありましたので、以下にご報告いたします。

 

 まず、落合地域で「みどりを守る勉強会」(89/落合第一地域センター)が開かれ、地元議員の全会派が出席する中で、地区計画を進めるべきだとの話し合いがなされたことに対する、新宿区長の考えを求めました。これに対し、中山弘子新宿区長は、前向きに対処すると回答しています。

 つづいて、旧・遠藤邸の屋敷森保存についてのテーマで、かなり具体的な質問が行われました。以下、議員の質問に対する区側の回答をまとめました。

 

■新宿区議会における質疑応答(Q…議員 A…区長・新宿区)

建設業者との、その後の話し合いはどうなっているのか?

業者が、区の示した適正な価格の条件に応じないまま、依然として進展はしていない。

業者からの「確認申請」は、すでに提出されているのか?

業者から「確認申請」は、新宿区へはまだ提出されておらず、民間の指定確認検査期間からの報告もない状態だ。

みどりの保存について、業者からの問い合わせは?

業者の緑化計画については、これまでに3回ほど区側へ相談があり、既存の樹木を活かした計画にするよう指導している。

昨年12月、屋敷森保存について周辺住民が区長に面会をしたのと同日、そのわずか6時間前に業者へ「認定処分」を行っているのはなぜか?

区は認定を行うにあたり、当該建築物の安全性を図ることを指導したうえで、昨年1217日に認定申請書を受理し、1222日に認定書を交付した。しかし交付当日、近隣住民の方々とわたし(区長)との面談の時間と、認定の交付の時間が前後し、十分な調整ができなかったことは、わたしとしても大変遺憾に思っている。

屋敷森の保存で、「ミニ公募債」については考えているのか?

「ミニ公募債」は、資金調達のためのひとつの手法にすぎず、その償還には区税などの一般財源を充当することになるため、区が公金を投入するものという点では変わりはない。初めに「ミニ公募債」ありきではなく、適切な支出のための資金調達の手法として、「ミニ公募債」もあるということだ。

みどり豊かな公園と集合住宅のどちらが、新宿区の未来にとって貴重だと思うか?

わたし(区長)は、都市という空間で人が暮らすためには、みどりや水辺は人の生活に潤いを与えると思っている。わたしとしても、この土地のみどりの重要性については十分に理解しているが、区が取得する以上“適正な価格”と、幅広い区民の賛同は不可欠であるということをご理解いただきたいと思う。

 この中で、屋敷森保存を訴えるため、周辺住民が区長へ面会をした同日のわずか6時間前に、業者に対し新宿区が「認定処分」を行ったことつにいて、区長としては初めて調整の不備を認め、公式に遺憾の意をあらわしたことになります。

 

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