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下落合の動物たち<トンボ>

 

下落合の街角では、夏になるとさまざまな種類のトンボが見られます。小学校の教室などへ、トンボの王様オニヤンマが飛び込んでくることもあります。とても、都心新宿の風景とは思えません。琥珀色のギンヤンマの羽が光っているのを、夕暮れの空高く見あげることもあります。

 

下落合から目白にかけ、多くのみどりがベルト状に残されており、段丘の斜面から湧き出た清廉な流れや池が、さまざまなトンボを育てているのでしょう。また、たくさんの餌となる虫たちがいるからこそ、昆虫の生態系の頂点に立つ、大型のヤンマ類が棲息できるのです。

 

夏休みになると、新宿区内や都内のあちこちから、昆虫の観察にみえる親子連れの姿をよく見かけます。いまや、都内でも貴重となったトンボの楽園のひとつですので、どうか虫網などでむやみに採集などせず、じっと観察するだけにしておいてくださいね。そうすれば、また来年もその美しい姿を、きっと見せてくれると思います。では、下落合界隈で観察できるトンボを、ご紹介しましょう。

 

 

は海を渡るウスバキトンボ、は夏の終わりに真紅になるショウジョウトンボ。

 

は羽の茶模様が特徴的なミヤマアカネ♀、は腹部が赤くなったミヤマアカネ♂。

 

は上がシオカラトンボの♂で下が♀、は上がオオシオカラトンボの♂で下が♀。

 

はナツアカネのつがい、はアキアカネのつがいで、ともに色鮮やかな方が♂。

 

はひと目で見分けられるコシアキトンボ、は大きなクロスジギンヤンマ。

 

は琥珀の羽が美しいギンヤンマの♂、は日本最大のトンボの王者オニヤンマ。

 

■写真:「All About Dragonflies−トンボのすべて−」井上清・谷幸三共著(トンボ出版/1999)

 

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