下落合みどりトラスト基金

たぬき目撃情報は下落合全域に

　子だぬきが産まれた、下落合の中央部あたりに棲むたぬき一家の消息以外、ここしばらくはタヌキの目撃情報が途絶えていましたが、先週あたりから久七坂や聖母坂付近での目撃情報が、あいついで寄せられました。どうやら、聖母坂のコンビニエンスストアから出る廃棄処分のお弁当を、ちゃっかりいただいているようなのです。　同じような例で、おとめ山公園付近をテリトリーとしているたぬきたちが、山手線に近い下落合1丁目のコンビニでも目撃されていますので、賞味期限の切れたお弁当をもらうのがどうやら“楽しみ”のようです。

　聖母坂での目撃情報が寄せられたことにより、東は山手線のガード下から西は聖母坂まで、つまり下落合1丁目～4丁目の全域において、たぬきが活動していることがわかりました。いったい個体数がどれほどいるのかはわかりませんが、3家族という方もあれば、学習院の森も含めて8家族ぐらいが棲んでいるという方もいらっしゃいます。

　この季節、下落合では杏(あんず)や枇杷(びわ)、梅など、木々にはいろいろな果実が成りますが、たぬきの好物は意外に少ないようです。屋敷森の中にも大きな杏の木がありますが、その甘酸っぱい実にたぬきは見向きもしません。柿は喜んで食べますが、杏は苦手のようです。ひょっとすると、たぬきの身体に有害となる成分があって、いくらお腹が減っても食べないのかもしれません。

　左の写真のような、垣根のちょっとしたすき間を抜けて、たぬきたちは下落合を東西へ自在に移動しているようです。