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当初の期限である331日を迎えて

 

とうとう、331日を迎えてしまいました。

 

本日、中山新宿区長あてに、いま現在の寄付金額の目録と、目白駅前等の活動によりこの1週間で集まった署名、さらにメールでいただいた署名合わせて1,000名弱を提出いたしました。

 

また、旧・遠藤邸の動向ですが、一昨日から門の解体が始まりました。きょうの午前中、門はほとんどすべて解体されています。(写真参照) 解体移築業者であるひかり工房は、「自然に囲まれた由緒ある家屋が無惨に取り壊されると聞き、弊社でこの家屋をすべて手作業で綺麗に分解し、移築保存をして後世に残すことにいたしました」・・・という文言を含むチラシを、近隣の家々にポスティングしています。解体工事の期間は325日〜428日となっています。

 

わたしたち「下落合みどりトラスト基金」としましては、最後の手段として解体等の工事差止仮処分申請も、弁護士をまじえて検討・準備してまいりました。しかし、以下の理由により、仮処分申請を断念いたしました。

 

申請作業を行い、申請活動を継続するだけの時間がほとんどないことから、たとえ申請が受理されたとしても、そのときに屋敷が残っている可能性がきわめて低いこと。

弁護士にかかる大きなの費用を、「トラスト基金」から支出することが不可能なこと。

有志数人が、その費用を個人負担するにしても、この方向性は下落合に残る武蔵野の自然を残したいという、「トラスト基金」所期の目的から外れてしまうこと。

 

たいへん残念なことですが、調査していただきました専門家の方々から、屋敷が“文化財”クラスのたいへん重要なものであり、かつ歴史的な建築遺産であるとのご指摘をうけ、その貴重性が判明するのが、やや遅きに逸した感があります。屋敷森だけではなく、屋敷そのものの保存を訴求し始めてから今日まで、わずか1ヶ月弱しか残されていませんでした。

 331日午前950分現在の様子

この1ヶ月間、考えられるありとあらゆる手段を講じてまいりましたが、わたしたちの力不足からか、屋敷の保存については時間切れになろうとしています。しかしながら、当初の目的である現状のみどり(屋敷森)を残すという課題には、まだまだ十分な可能性があります。言い換えれば、上記の解体・移築工事が完了(428)するまで、つまり新日本建設による工事の開始まで約1ヶ月の猶予があるということになります。そこで、わたしたちは今後、次のような方針で活動していきたいと考えます。

 

■今後の「トラスト基金」の活動方針

<1>

募金・署名活動は、従来どおり引きつづき継続いたします。

<2>

上記の基金・署名の力をお借りして、みどりの現状保存のため新宿区(あるいは東京都)、新日本建設等への要望・請願を強化してまいります。

<3>

貴重な屋敷が解体・移築されるとしても、家屋の調査およびその移築先情報等をひかり工房へ求めていきます。

そして、屋敷が完全に解体されるまで、希望を棄てずに新宿区へ問いつづけたいと思います。「多くの専門家のご意見や、数多くの住民ひいては区民の要望があるにもかかわらず、なぜ購入に踏み切れないのか?」・・・と。

 

以上、現状をご理解いただき、今後ともご支援いただきますようよろしくお願い申し上げます。

 

 

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