下落合界隈の埋蔵文化財包蔵地とは? 先日、「下落合みどりトラスト基金」から中山弘子新宿区長あてに提出する要望書の中に、「埋蔵文化財包蔵地」という表現がありました。新宿区は、埋蔵遺跡のある地域へ遺跡ナンバーをふり、発掘調査された遺跡へは正式な遺跡名を、未発掘の遺跡にはナンバーをふったままの名称で呼んでいます。 E邸のある下落合4丁目9番地は、新宿区の埋蔵文化財包蔵地の「遺跡No.4」(下落合4丁目8番地)に指定されている地域に近接しています。いえ、七曲坂の右手一帯が文化財包蔵地なら、道ひとつ隔てた左手にもなにかあるのではないか・・・と考えるのが自然です。しかも、鼠山へととぼる七曲坂は、たいへん古くからある坂道です。事実、野鳥の森公園をはさんで、薬王院のある瑠璃山山麓からは、1966年(昭和41)に宅地開発の最中に「下落合横穴古墳群」(遺跡No.6)が発見されています。 では、下落合界隈には、いったいどれほどの埋蔵文化財包蔵地があるのでしょうか? 妙正寺川と神田川が落ち合い、落合丘陵の崖線からは清水が湧き出て無数の清流が存在したせいか、たいへん古くから人々が住み着いていました。下の空中写真で見るように、落合丘陵の全域にわたって遺跡が存在しているのがわかります。以下、下落合界隈の遺跡をまとめてみました。 ■下落合界隈「埋蔵文化財包蔵地」一覧
※凡例:旧…石器時代(プレ縄文)、縄…縄文時代、弥…弥生時代、古…古墳時代、奈…奈良時代、平…平安時代 もし、一度も調査をされたことのないE邸の敷地が、近接する「遺跡No.4」と同様の埋蔵文化財を含んでいるとすれば、新日本建設が予定している集合住宅の建築(大がかりな地下工事を含む)によって、それらが根こそぎ破壊される可能性もあります。 |
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